汎用旋盤でのヘール仕上げ

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機械加工での仕上げ加工

お久しぶりです。

普通旋盤での仕上げ加工をする時はサーメットのチップで加工する事が多いと思います。

しかし、長尺物や大径の仕上げとなるとサーメットや超硬の刃物だと送りが小さいので時間がかかってしまいますし、刃物の磨耗等で寸法管理も問題ですよね。

そのような品物の仕上げ加工にはヘールバイトでの仕上げ加工が向いています。

ただし、面相度は出るのですが、黒光りするような光沢は出ません

加工方法

まずは使う刃物から。

というより刃物さえ作ってしまえば加工はかんたんなんです。

つまり、この刃物の作り方が一番重要であり、難しい所です

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  • すくいをしっかりつける

すくいは切粉を巻くためにしっかりつけましょう。

  • 角は逃がしておく

すみません写真を撮ってなかったのですm(_ _)m

角が欠けてしまうので、端と端の角は逃がしておきましょう。

  • 刃先は真っ直ぐにする

これが一番重要です!そして一番面倒臭いです!!

ある程度真っ直ぐに研いだら、油砥石でシュコシュコ研ぎます。真っ直ぐになるまで!

明かりをバックにブロックゲージ等で真っ直ぐになっているかしっかり確認しましょう。

これをしっかりしておかないと仕上げ面がボコボコになってしまいます。

刃物ができたら次は真っ直ぐ刃物と取り付けましょう。

いざ、加工へ!

刃物をセットしたら加工していきましょう。

周速10m/minあれば理論上は構成刃先がつかず、良好な仕上げ面になるはずです。(当社比)

送りは刃幅の2/3くらいでしょうか。

加工条件は材質によって調整して下さい。

切り込みはヘールになっているので目盛りは当てになりません。0.01から0.03くらい削れるように刃物を押し付けて下さい。ちょっと切り込み方は説明しにくいです、実際に加工して覚えて下さい(笑)

油は切らさないようにして下さい。

切粉を見てどれだけ取れているか判断できます。

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上から、

0.01

0.02

0.03

の切粉です。参考にして下さい。

実際に削っている所20161117_041010673_ios20161117_231958534_ios

ヘール加工は達成感がすごい!

ヘールで長尺を0.01の範囲内で仕上げれた後は達成感がすごいです。

ぜひチャレンジして見て下さい!

20161117_060804951_ios20161117_060522370_ios仕上げ面

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